端攻めの全手順
上の盤面で1手ずつ進めながら読める解説を、ここに全文まとめて掲載しています。
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—第0手
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1▲7六歩
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2△3四歩
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3▲1六歩
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4△1四歩
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5▲9六歩
端攻めとは
盤の端筋(1筋・9筋)から玉を攻める手筋です。飛車・香・銀などが絡みます。
単独の定跡というより、各戦法の中盤知識として身につけると強くなります。
この手筋が有効になる局面
香車は最初から端の筋(1九・9九)に配置されています。端攻めは、この香を活かす攻めだと考えると分かりやすくなります。
相手の玉が端の近くにいるとき。美濃囲いは玉が2八、居飛車穴熊は1九に入るので、1筋からの攻めがそのまま玉に迫ります。逆に玉が左に囲われていれば、狙うのは9筋です。どちらの端が弱点になるかは、相手の囲いを見てから決めます。端攻めという名前でひとくくりにせず、毎回どちらの端かを考えてください。
持ち駒に歩があるとき。端攻めは「歩を突き捨てる → 香を走らせる → 垂れ歩を打つ」という連携で成り立っています。手持ちの歩が切れていると途中で続かなくなり、香だけ取られて終わります。
桂馬が使えるとき。端は桂が刺さりやすい場所です。1三桂や1五桂が決まると、受ける側は一気に苦しくなります。持ち駒に桂があるかどうかで、端攻めの威力はかなり変わります。
相手が端歩を受けていないとき。▲1五歩と突き越して位を取れます。この形になると、後々の▲1四歩が常に残るので、相手は端を気にしながら指すことになります。上の手順で▲1六歩・▲9六歩と両端を突いているのは、この選択肢を両方残しておくためです。
初心者がつまずきやすいポイント
歩がないまま始めてしまう。いちばん多い失敗です。突き捨てる歩も、垂らす歩も足りないまま仕掛けると、香を取られただけで終わります。端攻めを始める前に、持ち駒の歩を数えるくせをつけてください。
端だけで勝とうとする。端は攻め手の数が限られるので、相手が受けに駒を足せば止まります。中央や飛車先の攻めと組み合わせて、相手の守り駒を散らしてから端に戻るのが本筋です。端攻めが「単独の定跡ではなく手筋」と言われるのは、このためです。
香車を早く走らせすぎる。香は取られると相手の持ち駒になります。持ち駒の香は、最下段をのぞいてどこにでも打てるので、攻めが失敗すると、そのまま自分の陣地を攻める駒になって返ってきます。走らせるのは効果が確実なときだけにしてください。
端歩を突くタイミングで迷う。序盤の端歩は1手を使います。相手に受けられれば戦力は互角のままなので、突いた1手が損になることもあります。逆に相手が受けなければ位を取れます。この読み合いこそが端歩の面白いところで、正解が一つに決まらない部分です。プロの対局でも、どちらを選ぶかは棋士によって違います。
玉が端から遠い相手に仕掛ける。端を破っても玉が遠ければ、そこから寄せるのに手数がかかります。その間に相手の攻めが先に届いてしまうこともあります。仕掛ける前に、破ったあと何手で玉に迫れるかを一度考えてみてください。
似た攻め筋との違い
原始棒銀との違い。棒銀は2筋、つまり飛車先を銀で攻めます。主役は銀です。端攻めは1筋・9筋が舞台で、主役は香と桂。狙う場所も使う駒も違います。ただし「一点に駒を集中させて突破する」という考え方は共通なので、片方が分かるともう片方も理解しやすくなります。
鬼殺しとの違い。鬼殺しは序盤に仕掛ける奇襲戦法で、決まれば短手数で終わります。端攻めは中盤以降の手筋で、お互いの囲いが完成したあとに効いてきます。使う場面そのものが違います。
そもそも「戦法」ではありません。棒銀や鬼殺しは「その戦法を選ぶ」ものですが、端攻めは戦法を選びません。居飛車でも振り飛車でも、相振り飛車でも、中盤の選択肢として持っておけます。このページを戦型別ではなく「攻めの手筋」に分類しているのは、そのためです。
受ける側の視点も持っておくと、さらに役に立ちます。自分が美濃囲いや居飛車穴熊に組んだときは、相手から同じ攻めを受ける立場になります。攻め方を知っておくと、どこで受ければ止まるかも見えてきます。