後手
先手
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初期局面
 

銀冠の全手順

上の盤面で1手ずつ進めながら読める解説を、ここに全文まとめて掲載しています。

  1. —第0手
    銀冠の基本手順(35手)を学びます。先手が四間飛車から銀冠に組み、後手が居飛車穴熊に組む対抗形です。

    ✅ 強み:上部への守りが最強クラス。美濃囲いから自然に発展でき、対居飛車穴熊の持久戦で威力を発揮する

    ❌ 弱み:完成まで手数がかかり急戦に間に合わないことがある。下段が薄く、組み換えの瞬間は金が浮く

    💡 使いどき:相手が穴熊など持久戦を選び、じっくり組み合える見通しが立ったとき
  2. 1▲8六歩
    この手順は居飛車穴熊 対 銀冠を先後入れ替えて再現したものです。手番を合わせるため、先手が一手多く指しています。
  3. 2△3四歩
    後手が角道を開けます。ここから居飛車穴熊を目指し、じっくりした持久戦に持ち込む構想です。
  4. 3▲7六歩
    先手も角道を開けます。振り飛車でも一度は開けておき、止めるかどうかは後で決めます。
  5. 4△8四歩
    飛車先の歩を伸ばし、居飛車で戦う意思を示します。先手が振り飛車なら、この筋は玉から遠い側になります。
  6. 5▲6六歩
    角道を止めて、相手の角の動きを遮断します。手堅く駒組みを進める、いわゆるノーマル振り飛車の形です。
  7. 6△6二銀
    右銀を活用に向かわせます。居飛車穴熊では、この銀を7二から8三へ運んで守りに使うのが定番です。
  8. 7▲7八銀
    先手も左銀を上げて陣形を整えます。飛車を振ったあと、玉を右側へ囲っていくための下準備です。
  9. 8△8五歩
    飛車先をもう一つ伸ばし、先手の飛車の横利きを制限します。先手はここで8六の地点を守る必要があります。
  10. 9▲7七角
    角を上げて8六の地点を守り、△8六歩の速攻を受けます。この後、先手は飛車を6筋に振ります。
  11. 10△4二玉
    後手も居玉を解消します。自分の飛車から遠ざかる方向へ玉を囲うのが基本の考え方です。
  12. 11▲1六歩
    端歩を突いて相手の出方を打診します。振り飛車では端の位を取っておくと、後の端攻めが利きやすくなります。
  13. 12△5二金右
    右金を上げて守りを固めます。居飛車穴熊では、この金が最後まで玉のそばに残る大事な守り駒になります。
  14. 13▲1五歩
    端をさらに伸ばして位を取ります。相手が穴熊に潜ってきたときの、端攻めの足がかりになる一手です。
  15. 14△5四歩
    5筋の歩を突いて陣形を整えます。銀の進出路を作ると同時に、中央からの反撃も含みに持っています。
  16. 15▲6八飛
    飛車を6筋へ振り、四間飛車を選択しました。ここから玉を右へ囲い、銀冠を目指していきます。
  17. 16△3二玉
    玉を3二へ。相手の飛車から遠ざかりつつ、穴熊に潜るためのルートを一歩ずつ進みます。
  18. 17▲4八玉
    先手も玉を囲いへ向かわせます。飛車と反対側へ玉を運ぶのが「玉飛接近すべからず」の教えです。
  19. 18△5三銀
    銀を中央付近に活用します。穴熊は玉が遠いぶん、こうした攻撃陣の整備に手をかけられるのが強みです。
  20. 19▲3八銀
    右銀を上げて銀冠の準備をします。この銀が最終的に2七へ上がり、玉の頭上に冠ることになります。
  21. 20△3三角
    角を上げて陣形を整えます。飛車先を受けると同時に、穴熊に潜ったあとの反撃の角道も確保しています。
  22. 21▲3六歩
    歩を突いて銀と桂の活用路を作ります。囲いだけでなく、攻めの形も並行して整えていきます。
  23. 22△2二玉
    玉が2二へ進み、穴熊の完成に近づきます。あと一手1一へ潜れば、最も堅い形になります。
  24. 23▲3七桂
    桂馬を跳ねて上部の守りと攻めを兼ねます。ただしこの桂を跳ねると、後で銀冠穴熊には組めなくなります。
  25. 24△4四歩
    4筋を固め、穴熊の陣形を整えます。角道を止めることで、先手の角による反撃も防いでいます。
  26. 25▲5八金左
    左金を寄せて銀冠の土台を築きます。玉と金銀3枚の4枚で囲うのが銀冠の完成形です。
  27. 26△1二香
    居飛車穴熊の定番手順。香車を1二に上げて、玉が1一へ潜るためのスペースを空けます。
  28. 27▲2六歩
    2筋の歩を突いて、銀が2七へ上がる道を作ります。銀冠の「冠」を作るための準備の一手です。
  29. 28△1一玉
    玉が穴熊の定位置へ。後手の居飛車穴熊がほぼ完成し、ここからは金銀を寄せて固めていきます。
  30. 29▲2七銀
    銀を前進させ、銀冠の形を作ります。この瞬間は金が浮くため、相手に仕掛けられるリスクもあります。
  31. 30△2二銀
    後手が銀を2二に上げて穴熊の守りを固めます。玉・金・銀・香の4枚で囲うのが穴熊の完成形です。
  32. 31▲3八金
    金を3八へ寄せ、銀冠の金銀が揃ってきました。あとは玉をこの下に入れれば囲いが形になります。
  33. 32△3一金
    後手が金を3一へ。居飛車穴熊の完成が近づきます。金銀が密着した、非常に崩れにくい形です。
  34. 33▲3九玉
    先手は真っすぐ銀冠を志向します。玉を右へ寄せて、銀の下に入るための準備を進めます。
  35. 34△4三金
    後手も居飛車穴熊をさらに固めます。△4三金と上がり、上部に強く備えます。
  36. 35▲2八玉
    銀冠の基本形が完成。玉2八・銀2七・金3八の3枚で構成されたこの形は片銀冠とも呼ばれます。ここから金をもう一枚寄せれば、金銀3枚の銀冠になります。

銀冠とは

銀冠(ぎんかんむり)は、玉の頭上に銀を乗せた形が王様の冠のように見えることから名付けられた囲いです。美濃囲い→高美濃囲い→銀冠と段階的に発展する振り飛車の最終形として知られています。

🏛️ 成り立ちと位置づけ
銀冠は、玉将の頭に銀を乗せた囲いのことで、美濃囲いから発展することが多い、上部に強い囲いです。実戦ではまず美濃囲いで戦える形を作り、相手も持久戦を目指していると判断した段階で高美濃→銀冠へと組み替えていくのが一般的です。
大山康晴名人は「銀冠では決して桂馬を跳ねるべきではない」と主張しており、下段からの攻撃(特に龍の睨み)への備えを重視していました。この考え方は今日でも参考にされています。

✅ 強み

  • 上部への守りが最強クラス:上部がかなり手厚くなっていて、端攻めにも強くなっている。対居飛車穴熊の持久戦で特に威力を発揮する
  • 崩れにくい:囲いが崩された後も1七の地点に玉を逃がして詰みまでの手数を稼ぐような手もあり、なかなか寄せきれない形
  • 美濃から自然に発展:美濃囲いの延長線上にあるため、局面を見ながら柔軟に組み替えられる。さらに銀冠穴熊へ発展させることも可能
  • 攻めの自由度が増す:玉が安全になることで、飛車や銀を攻めに使っても自玉がすぐに詰まない安心感がある

❌ 弱み

  • 完成まで手数がかかる:銀冠は完成までに手数がかかるため、相手が急戦で攻めてきた場合には間に合わないことがある。急戦には美濃や高美濃で戦う必要がある
  • 下段が薄くなる:上にしっかりと銀がいるので上からの攻めに比較的強いのですが、下がスースーと空いています。相手に一段目に飛車や龍を置かれ、金で攻めてくる手には気をつけないといけません
  • 組み換えの瞬間が弱点:銀を2七(後手なら8三)に上がる瞬間は金が浮くため、そこに仕掛けられるリスクがある

この続き
基本形が完成したあと、金をもう一枚寄せて金銀3枚の銀冠に仕上げる手順は銀冠(発展形)で解説しています。

発展形
「銀冠穴熊」という囲いもありますが、これは主に居飛車側が振り飛車対策として穴熊に銀冠を組み合わせて使う形です。左美濃から発展した銀冠がその土台になり、対振り飛車の持久戦で活躍します。
一方、振り飛車側がこの手順の▲3七桂のように銀冠を組む過程で右桂を跳ねてしまうと、跳ねた後の桂馬の元の位置が空いてしまい玉をそれ以上深く囲えないため、銀冠からさらに穴熊へ発展させるのは難しいとされています。

📚 参考文献
・ 将棋研究「銀冠」(2026年8月23日参照)
・ ゼロから始める将棋研究所(2026年8月23日参照)
・ 株式会社いつつ「銀冠に囲ってみよう」(2026年8月23日参照)
・ Wikipedia「美濃囲い」(2026年8月23日参照)

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銀冠の復習モード

基本手順の通りに駒を動かしてみましょう。駒をタップ(クリック)して選び、移動先をタップしてください。

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